住いニュースデータ
- 関連ワード3Dプリンター, ハイブリッド建築, プレハブ建築, 建設業界, 静岡県
- 配信日2025年2月17日 16時02分
住まいづくり・デザイン・技術のニュースの概要
百年住宅株式会社が、2025年2月に静岡県静岡市に日本初のハイブリッド建築物として公開した公衆トイレの建物は、建築用の3Dプリンター技術とプレハブ建築のWPC工法を融合させたものです。この新たなアプローチは、建設業界が直面するさまざまな課題、特に人手不足や建築資材の高騰、長工期の問題に対する解決策を提供するものとされています。具体的には、延べ面積54.97m²のこの建物は、コンクリートパネルを3Dプリンターで出力し、現場で組み立てることで、設計の自由度を高めつつ、工期を大幅に短縮しています。従来の鉄筋コンクリート建築と比較して、構造躯体の組立工期は約1/4にまで短縮されるとのことで、建設プロセスの効率性が飛躍的に向上することが期待されています。
このハイブリッド建築は、今後の大地震やさまざまな自然災害にも耐えうる設計であり、持続可能性と安全性を追求した住まいづくりに寄与するものです。特に、3Dプリンター技術によるデザインの自由度が、今後の国内建築のトレンドを形成する可能性を秘めています。
住まいづくり・デザイン・技術のニュースの背景
日本では近年、地震や台風、豪雨、さらには土砂災害が頻発しており、建物の堅牢性、安全性がますます重要視されています。コンクリート住宅のように強固な建物が求められる一方で、伝統的なコンクリート造(RC造)は多くの課題に直面しています。具体的には、職人不足による人件費の高騰、建築資材の価格上昇、そして工期の長さが挙げられます。そのため、小規模な建物においては、RC造の普及が難しい状況になっています。
これらの課題の中で注目されているのが、コンクリートプレハブ住宅のWPC工法です。この工法は、工場で生産された高品質のプレキャスト鉄筋コンクリートパネルを使用することで、耐震性と耐久性を高めつつ、短期間での建設を可能にします。しかし、従来のWPC工法にはデザインの自由度が制限されるという欠点があります。この課題を解決するために、百年住宅は建築用3DプリンターとWPC工法を組み合わせるという革新的なアプローチを採用しました。
この新しいハイブリッド建築によって、これまでの工法のデメリットを克服しつつ、安全で高品質な建物をより効率的に提供することが可能となります。また、再生可能な材料を使用し、建設業界全体の持続可能性を高めることにも寄与します。
住まいづくり・デザイン・技術のニュースで参考にすべきポイント
-
先進技術の活用: 3Dプリンター技術の導入によって、建設に必要な部材を効率的に製造できる点は大きな利点です。これにより、設計の自由度や生産効率を大幅に向上させることが可能になります。
-
短工期: ハイブリッド建築は、従来の建築方法に比べ約1/4の工期で完成するため、資金効率や時間の面で大きなメリットがあります。マイホームを検討している場合、これにより住居の移行がスムーズに進む可能性があります。
-
地震対策と持続可能性: 日本は地震が多い国であり、高耐震・高耐久性の住宅が求められています。この新しい建築方法は、将来の自然災害に備えるための一つの解決策となります。さらに、使用される材料や工法も環境に配慮した選択がなされています。
-
企業の連携: 百年住宅は、セレンディクスというベンチャー企業との協業によってこのハイブリッド建築を実現しました。このような異業種の連携は、革新的な技術とアイデアを生む上で重要な要素です。マイホームを検討する際も、さまざまな専門家や企業との連携の重要性を認識することが重要です。
-
見学・体験の機会: 初めて商業施設に採用されたこのハイブリッド建築は、一般の人々に見学・体験の機会を提供します。興味のある方々は、実際にその技術を目の当たりにすることができ、住宅購入の選択肢を広げるチャンスとなります。このような施設で実際に技術を体験することは、将来的な住宅選びにおいて非常に参考になります。
以上のポイントを考慮することで、マイホームを検討している方々はより情報に基づいた選択をすることが可能になり、自己のライフスタイルに合った住まいを実現できるでしょう。
3Dプリンター技術の導入による日本初のハイブリッド建築物が静岡県に誕生しました。先進技術で実現する新たな建物の形。 建設業界の課題解決に向けた新しい一歩。百年住宅株式会社2025年2月17日 16時02分4百年住宅株式会社(本社:静岡県駿河区、代表取締役社長:中嶋雄、以下:百年住宅)は、建築用3Dプリンターの技術とプレハブ建築のWPC工法(※1)を融合させた日本初(※2)となるハイブリッド建築を開発しました。2025年2月、静岡市駿河区桃園町にあるSBSマイホームセンター静岡展示場において、同ハイブリッド建築によるトイレ建屋を完成させました。
SBSマイホームセンター静岡展示場に完成したトイレ建屋。外壁に3Dプリンターで出力したコンクリートパネルを使用している。3Dプリンター出力特有の積層模様自由度の高いデザイン再現が3D出力の特徴
◆建築概要
建築地:静岡県静岡市駿河区桃園町 SBSマイホームセンター静岡展示場内
延べ面積:54.97m2 階数:1階 用途:公衆トイレ
構造:鉄筋コンクリート造(PC板組立工法)
工期:約2ヵ月(部材の組立期間は約4日間)
建築主:SBSマイホームセンター株式会社
設計施工:百年住宅株式会社◆開発背景
近年、地震や台風、豪雨、土砂災害が頻繁に発生しており、コンクリート住宅のような堅牢な建物が求められています。しかし一般的なコンクリート(RC)造は、職人不足、建築資材高騰、かつ工期が長いということから小規模建築では普及されておりません。これらの課題を解決するため、コンクリートプレハブ住宅のWPC工法に注目が集まっていますが、そのデザインの自由度には制限がありました。建築用3Dプリンターでの出力の様子
そこで、建設用3Dプリンターと融合させる事でそのデメリットを解決し、全く新しい建築としてハイブリット建築の開発に着手しました。百
出典 PR TIMES