Z世代 「玄関はなくても問題ない」32.7％で非Z世代の約2.6倍。次世代の住宅設備ニーズ調査

住まいづくり・デザイン・技術のニュースの概要

株式会社マイホムが実施した「次世代の住宅設備ニーズ調査」では、特にZ世代（29歳以下）と非Z世代（30歳以上）における住宅設備や家具・家電のニーズの違いが明らかになりました。調査の結果、Z世代はミニマルライフを意識しながらも「映え」を意識した設備への関心が高いことが分かりました。特に、Z世代の32.7%が「玄関はなくても問題ない」と回答し、非Z世代の12.7%に比べて約2.6倍という驚異的な差があります。

他にも、テレビや収納スペースについても「なし派」が多く、全体的にミニマルでフレキシブルな設計が求められています。一方で、シアタールームや屋上といった娯楽性の高い設備には高い支持が寄せられています。このような傾向は、住居スペースが限られる都市部における新しい生活様式とも結びついています。

住まいづくり・デザイン・技術のニュースの背景

都市部において住宅の床面積が狭くなる中、住まいに対する価値観が変わりつつあります。特にZ世代は、物を所有することよりも機能や体験を重視する傾向があります。この世代はデジタルネイティブとして育ち、スマートフォンで多くの情報やサービスを享受しており、その結果として従来の住宅機能を見直す動きが見られます。

また、環境意識の高まりから、ミニマリズムとサステナビリティの概念が強まり、必要なものだけを選んで生活することが重視されています。このような背景が、Z世代の「玄関なし」志向や「映え」する空間への投資意欲に繋がっていると考えられます。

調査によると、特に屋上やシアタールームといった娯楽的なスペースが支持されているのは、友人や家族との交流やSNS映えを意識したシェアリング文化が浸透しているためであり、Z世代にとってこれらの空間は重要なコミュニケーションツールとなっています。

住まいづくり・デザイン・技術のニュースで参考にすべきポイント

1. ミニマルライフの実践: 玄関などの伝統的な間取りにとらわれず、自分にとって必要なスペースを見極める態度が求められています。これにより、空間を有効に活用し、快適な住環境を作ることが可能です。

2. デジタル化とデザイン性: Z世代が重視する「映え」を意識したデザインは、住宅の外観や内装にも影響を与えています。特にインスタグラムやSNSにおけるシェアを意識したデザインが求められるため、住宅のデザインや施工は新たな視点で見直すべきです。

3. コミュニケーションスペースの重要性: Z世代に人気の屋上やシアタールームなどのコミュニケーションスペースは、単なる居住空間を超えた価値を提供します。これにより、住まいにおける社会的生活や経験を豊かにする新たな機会が創出されます。

4. サステナビリティへの配慮: 省エネルギー性能や持続可能な設計が求められている現在、建材やエネルギー効率に対する理解が重要です。特に、今後の住宅基準が厳しくなる中で、環境に優しい選択肢を提供することは、Z世代のニーズに応えるポイントとなります。

5. 柔軟な空間設計: Z世代のミニマル思考に合わせ、可変性のある設計が求められます。一つの部屋を多目的に使用できるフレキシブルな空間設計は、住まいの機能性を高めることができ、居住者のライフスタイルに合わせた工夫が必要です。

この調査は、今後の住宅業界において重要な知見を提供しており、Z世代に対する理解を深めることで、効果的なマーケティングや商品開発に寄与することが期待されます。

Z世代 「玄関はなくても問題ない」32.7％で非Z世代の約2.6倍。次世代の住宅設備ニーズ調査Z世代はミニマル思考も「映え」設備への投資意欲が高い株式会社マイホム2025年2月25日 10時01分0
家づくり体験を変えるスタートアップ、株式会社マイホム（本社：東京都港区、代表取締役：乃村⼀政‧⾦箱遼）は、男女450名を対象に「次世代の住宅設備ニーズ調査」を実施しました。
本調査では、年齢29歳以下を「Z世代」、30歳以上を「非Z世代」と定義し、世代間の住宅設備や家具・家電に対するニーズの違いを分析しました。Z世代のテレビ離れはよく知られていますが、今回はさらに家具・家電や住宅設備全般を調査範囲に含め、より幅広い視点で検証しています。
サマリー
Z世代ではテレビや収納スペース、玄関について「なし派」の傾向が強く、全体的にミニマル志向の傾向が確認されました。一方で、生活必需品よりも「映え」や仲間内で楽しむための設備（例：シアタールーム、屋上、ウォーターサーバー）への関心が高まっていることがわかりました。
また、全世帯を通して「玄関をなくして土間から入るスタイルの家」に1/4以上が「魅力的」と回答。特にZ世代では1/3以上が魅力に感じていることがわかりました。
都市部を中心に住宅の床面積が限られる中で、玄関という“滞在時間の短い”場所を広くとらず、居住空間を優先する設計思想の高まりや、内と外の境界を曖昧にし、床や壁材を統一することで空間全体をより広く、モダンに見せる映えのトレンドが影響していると考えられます。

主な調査結果
・テレビの「なし派」：Z世代が約2.8倍
→ テレビ不所有率はZ世代22.7% vs 非Z世代8.0%と回答。

・パソコンの「なし派」：Z世代が約1.5倍
→ スマートフォンで大半の用事を済ませるZ世代のデジタル傾向がうかがえる。

・玄関の「なし派」：Z